秋植え宿根草

 

9月も下旬となり、だいぶ暑さも落ち着いてきました。この時期は、次の春花壇のために色々な準備にとりかかることができる、園芸の世界では花の盛りの春に並ぶ一大シーズンです。日ごろ欠かせない作業に加え、美しい花々に彩られた春花壇を思い浮かべつつ、秋植えの一年草や宿根草の植栽計画などをたてる時は、胸躍ることと思います。

秋に植え付け、春に開花する宿根草には様々な種類があり、秋植えの一年草や球根との組み合わせによって、デザイン性豊かでバリエーションに富んだ花壇を演出することができます。また、宿根草は数年かそれ以上の間毎年花を咲かせ、植栽する土地と気候条件にあった品種を選ぶこともできるので、花壇のベースとして欠かせない存在です。

宿根草は季節ごとに植え替えを行う一年草と違い、長期間同じ場所で生育し、株が生長するまで何年も植え替えが難しいので、長期的な花壇の構成を考えて植え付けます。まずは草丈と葉幅を事前によく把握しておきましょう。苗のときは生長後の大きさや面積がわかりづらいのですが、生長後の大体のボリュームを開花鉢などから予想して、充分に間隔をあけて植え付けます。また、花壇全体の管理のために植え場所や花期もよく把握しておきましょう。植え付け後は数年に一度のペースで株分けをして、新たな株を増やしたり、株の状態をいい状態に保つようにするといいでしょう*。

*株分けについては、以前ご紹介した「宿根草の株分け」をご参照ください。