5月
ジャーマンアイリス
ずいぶんと春めいた季節になりました。散歩もいつもよりちょっと遠くまで行ってみませんか。天王洲アイル駅を降りて、天王洲運河に架かるアイル橋を渡れば、ポンプ場屋上庭園は目の前です。屋上の花壇では、この時期にしか見られない花々がちょうど見ごろを迎えています。
屋上庭園では、5月には都内でなかなか見られない沢山の種類のジャーマンアイリスが咲いています。パープルの花をつけたアグロステンマは、運河が運ぶ風に揺れています。アグロステンマから少し離れたガーデンでは、スカーレットとライトピンクのバラが咲き始めました。まだつぼみのバラも多く、5月後半が見ごろになりそうです。
中でも、花盛りなのがジャーマンアイリスです。この花は虹の花と呼ばれ、とてもバラエティに富んでいます。黄色、濃い藍色、薄い桃色、など、まるで鮮やかな色のドレスをまとっているようです。単色のドレスだけではありません。鮮やかな黄色とシックな藍色のコンビネーション、ピュアホワイトに薄い紫のグラデーションがかかっているものもあります。
ガーデナーにとって、ジャーマンアイリスは育て甲斐のある花です。日当たりのよい場所が好きな花で、春から初夏の陽光を受けて、空に向かって茎を伸ばしていきます。注意するのは、湿気です。アヤメ科の花は湿気を好むのですが、ジャーマンアイリスは、実は湿気が苦手。土壌は、水はけがよくなるように心がけていますが、そんなに難しいことではありません。きちんと育ててあげれば、鮮やかな花を咲かせてくれる優等生です。
このほかにも、色鮮やかな花が皆さんを迎えてくれます。ぜひ、屋上庭園まで足を運んでみてください。
(東品川海上公園:りんかい線天王洲アイル駅から徒歩10分)