冬期のお手入れー寒肥ー

 

冬の寒い時期、多くの植物は一時的に活動を停止する休眠期に入ります。休眠期の植物は肥料を必要としませんが、植物の種類によっては、休眠している冬期に施す肥料である 「寒肥」(かんごえ・かんぴ)が必要なものがあります。

植物の根は、春の萌芽のために冬の終わりに根を張りはじめるので、養分を多く必要とします。寒肥は、活動がはじまった根にいち早く養分を供給し、春からの生育や花付きを助けるために施す肥料です。

土の温度が低い冬は、土中の微生物の働きが鈍いので、肥料の分解も遅くなります。そのため、1月頃に緩効性の有機質肥料を施肥しておくと、活動がはじまる初春にかけて分解が進みます。2月以降に寒肥を施す場合は、速効性のある化学肥料の方が適しています。特に地植えの花木類、バラ・アジサイなどには寒肥を施すといいでしょう。