秋植え球根

 

初秋の穏やかな気候が心地よいこの時期は、9月中旬から引き続いて、種まき・植え付けの適期です。この時期に植え付けた秋まき一年草、秋植え宿根草の花々が一斉に開花し、花壇で咲き揃う様子を見るのが早くも待ち遠しいことと思います。

秋に植え付けすることができ、春に開花するものには一年草・宿根草だけでなく球根植物も含まれます。球根植物は、必要な養分を球根の中に蓄え、その養分が肥大して根や茎に生長していくので、種から育てる一年草、苗から育てる宿根草と比べて育てやすいと言えます。また、秋植え球根の中には休眠期に入るまでには次の世代の球根である新球(子球)が作られ、次の植え付け期まで保存し再度植えることもできる品種もあるので、宿根草とともに花壇のベースとして欠かせない植物です。

秋植えの球根の代表例といえば、チューリップ、ユリ、スイセンなど春の花の代名詞になるような種があります。どれもヨーロッパ原産のものが多く、暑さに弱い半面寒さには強いという特徴を持ち、越冬期の低温がかえって秋植え球根の生長を促し、寒さが緩む春に一気に芽が出て、開花します。上記の3種の生長サイクルはほぼ同じで、10月~12月が植え付け期ですが、スイセンは本格的に寒くなる前の10月初旬~11月中旬にかけて、チューリップ、ユリは寒さが感じられるようになる10月下旬以降に植え付けるといいでしょう。