平均気温が5度を下回る気候がつづくと、他の多くの草花と同様、バラも「休眠期」に入ります。12月~1月頃から枝の栄養分の一部を少しずつ株元に移動させ、冬を越すための準備に入ります。そして、1月中旬~2月頃、株元に充分な栄養分が蓄えられると、完全な休眠期に入ります。その前に枝を切り落としてしまうと、枝から株元に送られるはずの大事な栄養分を失わせ、新芽の成長に影響を与えてしまうので、完全な休眠期に入った2月にバラの冬剪定をするといいでしょう。また、休眠期の間は刺激によるストレスが比較的軽減されるという利点もあります。
冬剪定は、不必要な枝を刈り取って、風通しや日当たりを良くし、生育に適した環境を整えるだけでなく、枝を伸ばす方向と高さ、さらには花の大きさと数を決定するという役割もあります。剪定の仕方によって、植えている場所や自分の好みに合った樹高や花数と大きさに調整することができるので、最も楽しい作業の一つと言われることもあるようです。
